1月3日、下田の土屋典康宅を訪問。須崎「小はじ」で食事。 1月8日、17:15成田発ユナイテッド航空800便にてニューヨークへ。前田良和ら見送り。 1月31日刊行の『週刊文春』に、「家の履歴書」(359) 掲載。 3月15日、スペイン:サラマンカ大学日西センターで「世界の中の日本」をスペイン語で講演。 3月21日、サラマンカ、サンティアゴでの講演を終え、ニューヨークに戻る。 6月9日、クルーズ船飛鳥Ⅰにてオペラ講座(《カルメン》について)。 6月12日、クルーズ船飛鳥Ⅰにて「日本人とアメリカ」を講演。 6月17日、14:50にNH航空009便でニューヨークより成田着。前田良和ら出迎え。 6月18日、18:00~傘寿をお祝いする会が催される(発起人:永井美智子・嶋中雅子、場所:上野精養軒・日本橋店)。 6月27日、17:00~日本サラマンカ大学友の会主催の講演会にて「スペインと私」を講演(場所:国際文化会館)。18:30~パーティー。 6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。 7月24日、18:00~西新宿・ヒルトンホテル「王朝」にて、永井美智子、嶋中雅子、前田良和と会食。 8月20日、上野学園中高特別公開講座「日本文化と私」開催。 9月30日、下田の土屋典康宅を訪問。味菜で食事。上野美術館を見学、東急ホテルでお茶。 10月21日、小田実宛書簡にて英訳版『玉砕』の刊行が翌年の1月に決定したことを報告、表紙の見本を送る。 10月26日、東北大学文学部創立八十周年記念事業「文化の創造と継承」の記念シンポジウム「日本文化の底を流れるもの」にて、「東山文化と現代の日本」を講演。 10月30日、日本文学・文化の海外への伝道者として文化功労者に選出される。 11月5日、文化功労者顕彰式に出席(場所:ホテルオークラ)。また、宮中で行われた天皇皇后両陛下主催の茶会に文化功労者として招待される。18:00頃、ホ―テルオークラに戻り記念撮影。 11月7日、19:00〜財団法人たばこ総合研究センター(TASC)創立30周年記念講演会にて「日本と私」講演(主催:財団法人たばこ総合研究センター、協力:新潮社、場所:津田ホール)。400名を招待し、講演後にはサイン会を実施。 11月9日、学校法人上野学園主催の特別公開講座「日本の文学を読む―川端康成―」開催。 11月10日、12:00~表参道・ダイヤモンドホールにて、永井・嶋中両家によるお祝いの会が催される。 11月16日、京都産業大学(神山ホール)にて「明治天皇と日本文化」を講演。講演後、同大学名誉博士号の贈呈式が行われる。 11月17日、京都産業大学名誉教授・所功とともに修学院離宮を訪れようとしたものの、日曜日のため入れず、急遽修学院離宮下の御田で稲刈り後の落穂(おちぼ)拾いに参加。 11月28日、第56回毎日出版文化賞(人文・社会部門)受賞―『明治天皇』(上・下)により。 12月9日、01:00~NHKラジオにて、『明治天皇』について語る。 Emperor of Japan が Los Angeles Times Book Review で the Best Books of 2002 に。 『ラジオ深夜便』(No.34)にインタビュー「第二のライフワーク 『明治天皇』」掲載(インタビュアー:川野一宇)。
2003(平成15)年 81歳
1月6日、下田の土屋典康宅を訪問。味菜で食事。 1月7日、丸の内・東京会館で「文化功労者と毎日出版文化賞をお祝いする会」。河合隼雄、丸谷才一、河野多惠子、山崎正和、庄司薫、徳岡孝夫ら120人が出席。 1月9日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。前田良和らが見送る。 1月12日、ワシントンにて講演。 1月25日、『足利義政:日本美の発見』角地幸男訳、中央公論新社刊(英文版:Yoshimasa and the Silver Pavilion: The Creation of the Soul of Japan. New York: Columbia University Press、2003年)。 1月、The Breaking Jewel(小田実『玉砕』)を New York: Columbia University Press より翻訳刊行。 2月8日、小田実宛に英訳版『玉砕』の書評2点(英語)を送る。 3月31日、2002年11月16日に京都産業大学で行われた講演「明治天皇と日本文化」の内容が収録された『京都産業大学日本文化研究所紀要』(平成14年度第7・8合併号)が刊行される。 4月10日、『明治天皇を語る』新潮新書。 4月?、The PEN/Ralph Manheim Medal(for Translation)受賞。 4月末~5月始め、ジャパンソサエティ(日本協会)主催の英訳版『玉砕』の出版記念会にて、小田実とともに講演。 5月16日、ボストンで開催された土屋典康の個展へ。 5月22日、ニューヨークの自宅に土屋典康らを招きパーティー。 6月21日、09:00着岸―10:30下船のクルーズ船飛鳥にて、アカプリコ―ハワイより横浜港大桟橋着。徳岡孝夫、田中洋らが出迎え。 6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。 7月、世田谷文学館学芸員・生田美秋のインタビューを受ける。インタビュー内容は、「日本文学のなかの安部公房」と題して「没後10年 安部公房展」(場所:世田谷文学館、日時:2003年9~11月)の図録に収録。 7月20日、大阪市立大学文学部創立50周年記念国際シンポジウム「再発見 都市大阪こころと文化」(主催:大阪市立大学、共催:朝日新聞社)において、「文学の舞台としての大阪」を講演。パネリストには、他にハンブルグ大学教授のローラント・シュナイダー、国際日本文化研究センター所長の山折哲雄、東大寺管長の橋本聖圓がいた(司会:阪口弘之文学研究科教授)。 8月1日、関西楽劇フェスティバル協議会主催の「上方ルネッサンス2003 楽劇の祭典」にて「東西楽劇の過去・現在・未来」を講演。 8月8日・8月28日・10月21日に、瀬戸内寂聴、鶴見俊輔と鼎談。 8月20日、上野学園中高特別公開講座「日本文学の魅力」開催。 9月10日、大手前大学国際文化フォーラム「力か対話か―異文化交流は『文明の衝突』を防ぎ得るかー」(主催:学校法人大手前学園・大手前大学交流文化研究所・毎日新聞社、後援:関西経済同友会・毎日放送、場所:大阪国際会議場(グランキューブ大阪)にて、基調講演(演題:「文化の衝突、内なる対立」)を行う。 9月11日、大手前大学の米山俊直、辻一郎とリーガロイヤル・ホテルにて鼎談(「ドナルド・キーンさんを囲んで」)。 9月19日、13:30~国際文学シンポジウムプレイベント「しずおか世界翻訳者ネットワーク設立記念会」に出席(主催:伊豆文学フェスティバル実行委員会・静岡県・静岡県教育委員会、場所:ホテルセンチュリー静岡4F・クリスタルルーム)。13:45~14:15、記念講話「キーン財団設立の趣旨・後に続く者たちへのメッセージ」。14:20~「優秀翻訳者(Executive Translator)認定証」授与。15:45~大岡信やジャニーン・バイチマンらとの交流会。17:00頃に終了し、ホテルセンチュリー静岡に宿泊。 9月20日、ホテルセンチュリー静岡1Fのラ フルールで朝食。15:30~16:15、国際文学シンポジウム第4回コンクール表彰式にて審査委員長講評を述べる。16:25~16:40、同シンポジウムの交流セッションに参加(テーマは「世界の日本文学研究・現在と未来」)。 9月26日、下田の土屋典康宅を訪問。上野美術館を見学、味菜で食事。 10月4日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第1回「《ドン・カルロ》を中心に」)を講演。 10月11日、第18回国民文化祭・やまがた2003シンポジウム「文学と風土そして世界へ」において「東北に対する私の偏見」を講演。黒田杏子らと銀山温泉に宿泊。夕食をともにする。 10月18日、同志社女子大学栄光館にて開催された「第2回同志社アーモストクラブ(DAC)講演会」において、「京都の文化について考える―五十年前と五百五十年前―」を講演。その際、アーモスト館の宿泊施設「無賓主庵」に宿泊し、自身立ち会いのもと、オーティス・ケーリ夫妻が「無賓主庵」にドナルド・キーンの英文著書を贈呈する。 10月20日、原芳男の葬儀にて弔辞を読む。 10月25日、米欧回覧の会主催の日米交流150年記念シンポジウム「アメリカングローバリゼイションと日本のアイデンティティ」(場所:日本プレスセンター10階ホール)において「日本人の美意識」を講演? 11月6日、11:00成田発ブリティッシュ・エアウェイズ航空006便でロンドンへ出発。 11月14日、18:00~セインズベリー日本藝術研究所(SAINSBURY INSTITUTE for the Study of Japanese Arts and Cultures)主催の「THE TOSHIBA LECTURES IN JAPANESE ARTS」にて、’A LIFE OF ENLIGHTENED POVERTY’を講演(場所:Brunei Gallery Lecture Theatre/SOAS, University of London/Russell Square, London)。 11月19日、18:00~セインズベリー日本藝術研究所(SAINSBURY INSTITUTE for the Study of Japanese Arts and Cultures)主催の「THE TOSHIBA LECTURES IN JAPANESE ARTS」にて、’TRIAL AND EXILE’を講演(場所:Brunei Gallery Lecture Theatre/SOAS, University of London/Russell Square, London)。 11月20日、18:00~セインズベリー日本藝術研究所(SAINSBURY INSTITUTE for the Study of Japanese Arts and Cultures)主催の「THE TOSHIBA LECTURES IN JAPANESE ARTS」にて、’CONFUCIAN POLITICIAN AND LITERATI PAINTER’を講演(場所:St. Andrew’s and Blackfriars’ Halls/St. Andrew’s Plain/Norwich)。 11月23日、09:10にブリティッシュ・エアウェイズ航空005便でロンドンより成田着。 12月3日、学校法人上野学園主催の特別公開講座「日本の文学を読む―三島由紀夫―」開催。 12月24日、12:30~東京ガーデンパレスホテルにて、永井美智子、嶋中雅子、前田良和と昼食。15:00~三井記念病院眼科・赤星隆幸を訪ねる。 12月29日、10:00~三井記念病院眼科・赤星隆幸の再診。 ニューヨークのコロンビア大学構内に「ドナルド・キーン財団」発足。 クルーズ船飛鳥Ⅰにて講演。
1月4日、下田の土屋典康宅を訪問。上原美術館を見学、味菜で食事。 1月6日、『日本経済新聞』に「宍喰の陶工―日本文学者ドナルド・キーン氏(交遊抄)」が掲載される。 1月9日、18:30~ドナルド・キーン送別会が渋谷マークシティ4階・御蔵で催される。 1月10日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。前田良和見送る。 2月20日発行の『件』第8号(件の会)に、第一回「さろん・ど・くだん」(場所:山の上ホテル別館レストランシェ・ヌー、日時:2006年11月7日)での特別講義の内容が収録される。 3月20日、『渡辺崋山』(角地幸男訳)新潮社刊(英文版:Frog in the Well: Portraits of Japan by Watanabe Kazan, 1793-1841. New York: Columbia University Press, 2006)。 3月31日、2005年11月12日に行われた神奈川大学外国語学部設立40周年・国際文化交流学科新設記念国際シンポジウム・記念講演「世界から見た日本文化―多文化共生社会の構築のために」(主催:神奈川大学外国語学部・神奈川大学人文学研究所、協賛:神奈川大学人文学会、場所:神奈川大学横浜キャンパス・16号館セレストホール)における講演内容をまとめた報告集『神奈川大学人文研究叢書23 世界から見た日本文化―多文化共生社会の構築のために』が刊行(神奈川大学人文学研究所編、御茶の水書房刊)。なお、演題は「世界の中の日本文学」と改められている。また、同日発行の『私小説研究』第8号(法政大学大学院私小説研究会)に、インタビュー「私小説は未来のために」(日時:2006年9月28日、場所:法政大学大学院棟601教室、聞き手:法政大学大学院私小説研究会)が掲載される。 4月11日、20:00過ぎに、グリニッジ・ビレッジの歩道にある低い階段の最後の一段を踏み外して足を骨折。 4月12日、足の骨折に気づかないまま、講演のためロサンゼルスへ。 4月14日、前日から足の痛みがひどくなり、車いすでケネディ空港へ。骨折と診断され、ギブスをはめる。その後、オクタビオ・パスと林屋エイ吉共訳 『奥の細道』のお祝いの会 (場所・メキシコ)を欠席し、クルーズ船・飛鳥乗船も中止となる。 4月20日、09:10~前田良和と電話。足の怪我の様子について聞かれる。 7月4日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着。前田良和出迎える。 7月5日、18:30~上野・精養軒グリルフクシマにて、85歳誕生日のお祝い。 7月10日、『私と20世紀のクロニクル』(角地幸男訳)中央公論新社刊(英文版:Chronicles of My Life: An American in the Heart of Japan、New York: Columbia University Press、2008年)。 7月18日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診。前田良和付き添い。 7月27日、18:30~日本橋・丸善にて『私と20世紀のクロニクル』サイン会。 8月4日、小田実の告別式に評論家・加藤周一らと参列。 8月8日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。11:00~伊藤貴和子、前田良和と丸の内ホテル7階・椿壽にて昼食。 8月12日、茗荷谷の茗渓会館で行われた「小西甚一先生を偲ぶ会」に出席。芳賀徹とともにスピーチを行う。 9月5日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。 10月13日、早稲田大学(大隈講堂)にて催された「新しい文化学構築に向けて―創立125周年記念講演会・シンポジウム記録―」にて「日本文学と世界」講演。鳥越文藏らとのシンポジウムにも参加。 10月17日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。京橋・柿の木にて昼食後、モリヤ、明治屋、大丸へ。 10月25日、東洋大学で開催された「キャリア形成を考えるための特別講演会」第3回にて、「世界の中の日本」を講演。 10月30日、早稲田大学国際会議場井深大記念ホールにて開催された国際シンポジウム「角田柳作―日米の架け橋となった“Sensei”―」にて「角田先生と私」を講演(11:30~12:30)、パネルディスカッション「角田柳作が語りかけるもの」にも参加(14:45~17:00)。なお、10月20日~11月30日まで早稲田大学創立125周年記念「角田柳作展」開催。 10月、SWET newsletter(No.117)の ‘Wordsmith Extraordinaire Remembering Edward G. Seidensticker’ にエドワード・サイデンステッカーへの追悼文を寄せる。 秋、ジャン=ノエル・ロベールのフランス学士院碑文文芸アカデミー会員選出にともない、会員制服に合わせて佩用する剣を贈呈するための委員会の委員となる。 11月1日、13:30~「源氏物語千年紀」プレイベント「華麗なる源氏物語の世界―序章―」(主催:源氏物語千年紀委員会、場所:岡崎・京都会館第2ホール)にて記念講演(演題:「源氏物語と私」)。 11月4日、「サイデンステッカーさんを偲ぶ会」(東京・上野精養軒)にて弔辞を述べる。 11月10日、城西国際大学・東芝国際交流財団共催の「世界に映る日本~日本からの発信」(国際講座2007)にて「日本文学は世界でどう読まれてきたのか」を講演(場所:城西大学東京紀尾井町キャンパスB1ホール)。 11月14日、10:30~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。京橋・美々卯にて昼食後、モリヤ、明治屋、大丸(新ビル)へ。 11月18日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第5回《エルナーニ》)を講演。 11月24日、14:00~「司馬遼太郎記念館 連続講演会」(2007年後期第3回)にて、「平城京で出合った司馬さん」を講演。 11月30日、鹿島・KIビル大会議室で行われた、第36回美術講演会で「世界の中の源氏物語」を講演(基調講演)。 12月26日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。 12月、第1回重光葵国際親善賞受賞。 東洋大学客員教授。 杏林大学大学院国際協力研究科より名誉博士号。 7月に発生した新潟県中越沖地震に対する復興支援として「越後国:柏崎 弘知法印御伝記」の復活上演を提案。