ドナルド・キーン年譜 80代

(注)年譜作成にあたっては、『ドナルド・キーン著作集 別巻 補遺:日本を訳す/書誌』(新潮社、2020年2月)及び『別冊太陽 日本のこころ254 ドナルド・キーン 日本の伝統文化を想う』(平凡社、2017年9月)を適宜引用した。また多くの方々に貴重な情報を提供いただくなど、多大なご協力をいただいたことに、心より感謝する。未確定の情報については「?」で示しており、今後調査を進めていく予定である。以下の年譜は、2024年(令和6年)5月22日版である。

2002(平成14)年
80歳

1月3日、下田の土屋典康宅を訪問。須崎「小はじ」で食事。
1月8日、17:15成田発ユナイテッド航空800便にてニューヨークへ。前田良和ら見送り。
1月31日刊行の『週刊文春』に、「家の履歴書」(359) 掲載。
3月15日、スペイン:サラマンカ大学日西センターで「世界の中の日本」をスペイン語で講演。
3月21日、サラマンカ、サンティアゴでの講演を終え、ニューヨークに戻る。
6月9日、クルーズ船飛鳥Ⅰにてオペラ講座(《カルメン》について)。
6月12日、クルーズ船飛鳥Ⅰにて「日本人とアメリカ」を講演。
6月17日、14:50にNH航空009便でニューヨークより成田着。前田良和ら出迎え。
6月18日、18:00~傘寿をお祝いする会が催される(発起人:永井美智子・嶋中雅子、場所:上野精養軒・日本橋店)。
6月27日、17:00~日本サラマンカ大学友の会主催の講演会にて「スペインと私」を講演(場所:国際文化会館)。18:30~パーティー。
6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。
7月24日、18:00~西新宿・ヒルトンホテル「王朝」にて、永井美智子、嶋中雅子、前田良和と会食。
8月20日、上野学園中高特別公開講座「日本文化と私」開催。
9月30日、下田の土屋典康宅を訪問。味菜で食事。上野美術館を見学、東急ホテルでお茶。
10月21日、小田実宛書簡にて英訳版『玉砕』の刊行が翌年の1月に決定したことを報告、表紙の見本を送る。
10月26日、東北大学文学部創立八十周年記念事業「文化の創造と継承」の記念シンポジウム「日本文化の底を流れるもの」にて、「東山文化と現代の日本」を講演。
10月30日、日本文学・文化の海外への伝道者として文化功労者に選出される。
11月5日、文化功労者顕彰式に出席(場所:ホテルオークラ)。また、宮中で行われた天皇皇后両陛下主催の茶会に文化功労者として招待される。18:00頃、ホ―テルオークラに戻り記念撮影。
11月7日、19:00〜財団法人たばこ総合研究センター(TASC)創立30周年記念講演会にて「日本と私」講演(主催:財団法人たばこ総合研究センター、協力:新潮社、場所:津田ホール)。400名を招待し、講演後にはサイン会を実施。
11月9日、学校法人上野学園主催の特別公開講座「日本の文学を読む―川端康成―」開催。
11月10日、12:00~表参道・ダイヤモンドホールにて、永井・嶋中両家によるお祝いの会が催される。
11月16日、京都産業大学(神山ホール)にて「明治天皇と日本文化」を講演。講演後、同大学名誉博士号の贈呈式が行われる。
11月17日、京都産業大学名誉教授・所功とともに修学院離宮を訪れようとしたものの、日曜日のため入れず、急遽修学院離宮下の御田で稲刈り後の落穂(おちぼ)拾いに参加。
11月28日、第56回毎日出版文化賞(人文・社会部門)受賞―『明治天皇』(上・下)により。
12月9日、01:00~NHKラジオにて、『明治天皇』について語る。
Emperor of Japan が Los Angeles Times Book Review で the Best Books of 2002 に。
『ラジオ深夜便』(No.34)にインタビュー「第二のライフワーク 『明治天皇』」掲載(インタビュアー:川野一宇)。

2003(平成15)年
81歳

1月6日、下田の土屋典康宅を訪問。味菜で食事。
1月7日、丸の内・東京会館で「文化功労者と毎日出版文化賞をお祝いする会」。河合隼雄、丸谷才一、河野多惠子、山崎正和、庄司薫、徳岡孝夫ら120人が出席。
1月9日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。前田良和らが見送る。
1月12日、ワシントンにて講演。
1月25日、『足利義政:日本美の発見』角地幸男訳、中央公論新社刊(英文版:Yoshimasa and the Silver Pavilion: The Creation of the Soul of Japan. New York: Columbia University Press、2003年)。
1月、The Breaking Jewel(小田実『玉砕』)を New York: Columbia University Press より翻訳刊行。
2月8日、小田実宛に英訳版『玉砕』の書評2点(英語)を送る。
3月31日、2002年11月16日に京都産業大学で行われた講演「明治天皇と日本文化」の内容が収録された『京都産業大学日本文化研究所紀要』(平成14年度第7・8合併号)が刊行される。
4月10日、『明治天皇を語る』新潮新書。
4月?、The PEN/Ralph Manheim Medal(for Translation)受賞。
4月末~5月始め、ジャパンソサエティ(日本協会)主催の英訳版『玉砕』の出版記念会にて、小田実とともに講演。
5月16日、ボストンで開催された土屋典康の個展へ。
5月22日、ニューヨークの自宅に土屋典康らを招きパーティー。
6月21日、09:00着岸―10:30下船のクルーズ船飛鳥にて、アカプリコ―ハワイより横浜港大桟橋着。徳岡孝夫、田中洋らが出迎え。
6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。
7月、世田谷文学館学芸員・生田美秋のインタビューを受ける。インタビュー内容は、「日本文学のなかの安部公房」と題して「没後10年 安部公房展」(場所:世田谷文学館、日時:2003年9~11月)の図録に収録。
7月20日、大阪市立大学文学部創立50周年記念国際シンポジウム「再発見 都市大阪こころと文化」(主催:大阪市立大学、共催:朝日新聞社)において、「文学の舞台としての大阪」を講演。パネリストには、他にハンブルグ大学教授のローラント・シュナイダー、国際日本文化研究センター所長の山折哲雄、東大寺管長の橋本聖圓がいた(司会:阪口弘之文学研究科教授)。
8月1日、関西楽劇フェスティバル協議会主催の「上方ルネッサンス2003 楽劇の祭典」にて「東西楽劇の過去・現在・未来」を講演。
8月8日・8月28日・10月21日に、瀬戸内寂聴、鶴見俊輔と鼎談。
8月20日、上野学園中高特別公開講座「日本文学の魅力」開催。
9月10日、大手前大学国際文化フォーラム「力か対話か―異文化交流は『文明の衝突』を防ぎ得るかー」(主催:学校法人大手前学園・大手前大学交流文化研究所・毎日新聞社、後援:関西経済同友会・毎日放送、場所:大阪国際会議場(グランキューブ大阪)にて、基調講演(演題:「文化の衝突、内なる対立」)を行う。
9月11日、大手前大学の米山俊直、辻一郎とリーガロイヤル・ホテルにて鼎談(「ドナルド・キーンさんを囲んで」)。
9月19日、13:30~国際文学シンポジウムプレイベント「しずおか世界翻訳者ネットワーク設立記念会」に出席(主催:伊豆文学フェスティバル実行委員会・静岡県・静岡県教育委員会、場所:ホテルセンチュリー静岡4F・クリスタルルーム)。13:45~14:15、記念講話「キーン財団設立の趣旨・後に続く者たちへのメッセージ」。14:20~「優秀翻訳者(Executive Translator)認定証」授与。15:45~大岡信やジャニーン・バイチマンらとの交流会。17:00頃に終了し、ホテルセンチュリー静岡に宿泊。
9月20日、ホテルセンチュリー静岡1Fのラ フルールで朝食。15:30~16:15、国際文学シンポジウム第4回コンクール表彰式にて審査委員長講評を述べる。16:25~16:40、同シンポジウムの交流セッションに参加(テーマは「世界の日本文学研究・現在と未来」)。
9月26日、下田の土屋典康宅を訪問。上野美術館を見学、味菜で食事。
10月4日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第1回「《ドン・カルロ》を中心に」)を講演。
10月11日、第18回国民文化祭・やまがた2003シンポジウム「文学と風土そして世界へ」において「東北に対する私の偏見」を講演。黒田杏子らと銀山温泉に宿泊。夕食をともにする。
10月18日、同志社女子大学栄光館にて開催された「第2回同志社アーモストクラブ(DAC)講演会」において、「京都の文化について考える―五十年前と五百五十年前―」を講演。その際、アーモスト館の宿泊施設「無賓主庵」に宿泊し、自身立ち会いのもと、オーティス・ケーリ夫妻が「無賓主庵」にドナルド・キーンの英文著書を贈呈する。
10月20日、原芳男の葬儀にて弔辞を読む。
10月25日、米欧回覧の会主催の日米交流150年記念シンポジウム「アメリカングローバリゼイションと日本のアイデンティティ」(場所:日本プレスセンター10階ホール)において「日本人の美意識」を講演?
11月6日、11:00成田発ブリティッシュ・エアウェイズ航空006便でロンドンへ出発。
11月14日、18:00~セインズベリー日本藝術研究所(SAINSBURY INSTITUTE for the Study of Japanese Arts and Cultures)主催の「THE TOSHIBA LECTURES IN JAPANESE ARTS」にて、’A LIFE OF ENLIGHTENED POVERTY’を講演(場所:Brunei Gallery Lecture Theatre/SOAS, University of London/Russell Square, London)。
11月19日、18:00~セインズベリー日本藝術研究所(SAINSBURY INSTITUTE for the Study of Japanese Arts and Cultures)主催の「THE TOSHIBA LECTURES IN JAPANESE ARTS」にて、’TRIAL AND EXILE’を講演(場所:Brunei Gallery Lecture Theatre/SOAS, University of London/Russell Square, London)。
11月20日、18:00~セインズベリー日本藝術研究所(SAINSBURY INSTITUTE for the Study of Japanese Arts and Cultures)主催の「THE TOSHIBA LECTURES IN JAPANESE ARTS」にて、’CONFUCIAN POLITICIAN AND LITERATI PAINTER’を講演(場所:St. Andrew’s and Blackfriars’ Halls/St. Andrew’s Plain/Norwich)。
11月23日、09:10にブリティッシュ・エアウェイズ航空005便でロンドンより成田着。
12月3日、学校法人上野学園主催の特別公開講座「日本の文学を読む―三島由紀夫―」開催。
12月24日、12:30~東京ガーデンパレスホテルにて、永井美智子、嶋中雅子、前田良和と昼食。15:00~三井記念病院眼科・赤星隆幸を訪ねる。
12月29日、10:00~三井記念病院眼科・赤星隆幸の再診。
ニューヨークのコロンビア大学構内に「ドナルド・キーン財団」発足。
クルーズ船飛鳥Ⅰにて講演。

2004(平成16)年
82歳

1月5日、10:00~三井記念病院眼科再診。
1月8日、下田の土屋典康宅を訪問。味菜で食事。
1月15日、12:00成田発JAL006便でニューヨークへ出発。前田良和見送り。
2月26日、2003年の8月8日・8月28日・10月21日に行われた瀬戸内寂聴・鶴見俊輔との鼎談をまとめた『同時代を生きて:忘れえぬ人びと』が岩波書店から刊行される。
3月20日、大阪市立大学文学部創立50周年記念国際シンポジウム「再発見 都市大阪こころと文化」(日付:2003年7月20日、主催:大阪市立大学、共催:朝日新聞社)において行った講演「文学の舞台としての大阪」の内容が掲載された、『都市の異文化交流:大阪と世界を結ぶ』(大阪市立大学文学研究科叢書編集委員会編、清文堂出版)が刊行される。
3月31日、小田実宛の書簡で、眼の手術について、また『子供たちの戦争』を受け取ったことなどを伝える。
4月1日、「第2回同志社アーモストクラブ(DAC)講演会」(日付:2003年10月18日、場所:同志社女子大学栄光館)での講演(「京都の文化について考える―五十年前と五百五十年前―」)の趣旨が掲載された『DACニュース』(Vol.60)が刊行される。
4月10日、2003年9月10日に大阪国際会議場で開催された「大手町大学国際文化フォーラム」での講演「文化の衝突、内なる対立」の内容が収録された、『力か対話か』(中央公論事業出版)が刊行。
4月26日、小田実にはがきを書く。『東京新聞』に掲載された小田の書評に対する感想を伝える。
5月21日、14:50にNH009便でニューヨークより成田着。前田良和出迎え。
5月下旬~6月中旬、クルーズ船飛鳥Ⅰにて講演。その際に、戦後初めてアッツ島・キスカ島に立ち寄る。
6月18日、12:00~渋谷・TESTA MATTAにて、誕生日を永井美智子、前田良和と祝う。
6月19日、18:20成田発JAL018便でバンクーバーへ。
6月、山形県主催の「不易流行文学への誘い 出羽の国」において基調講演を行う。
7月11日、10:30にクルーズ船・飛鳥が横浜大桟橋入港。11:00過ぎに下船(バンクーバーから乗船し、北太平洋アラスカ、アリューシャン社列島に沿って南下)。
7月17日、大石田町福祉会館大ホールで行われた山形文化フォーラム「第2回不易流行文学への誘い出羽の国」において、「芭蕉と茂吉 文人誘う自然と風土」と題し、黒田杏子と対談。
8月10日、編集者・島本公子の企画により、大徳寺・真珠庵にて、黒田杏子と対談(黒田杏子の達人対談「昨日・今日・明日」と題して、11月1日発行の『家庭画報』47巻11号に掲載)。芭蕉の俳句「京にても京なつかしやほととぎす」を色紙にしたためる(黒田杏子の俳句:「一休宗純ドナルド・キーン稲光」)。
8月18日、下田の土屋典康宅を訪問。了仙寺を訪問、味菜で食事。
8月20日、上野学園中高特別公開講座「日本文化と私」開催。同日19:00~和田堀廟所にて嶋中雅子の通夜。
8月21日、11:30~和田堀廟所にて嶋中雅子の葬儀・告別式。13:00出棺、代々幡斎場へ。15:30~和田堀廟所にて初七日。
8月25日、10:00に駒込駅で永井美智子・前田良和と待ち合わせ。10:34上野発あさま511号(5-7D、8CD)で11:41軽井沢着。星野温泉村民食堂、つるや、キーン家別荘、永井家別荘をめぐり、プリンスホテル西館バイキングでの夕食後、再び別荘(キーン家別荘)へ。
8月26日、夜、永井家別荘にて永井美智子、前田良和らとともにバーベキューと花火。
8月27日、タリアセンで昼食後、塩沢湖、ペイネ美術館、一と房の葡萄(喫茶店)をめぐり、南原・en bocaで夕食。19:04軽井沢発あさま528号(5-4BC)にて、20:10上野着(前田良和も同行)。
8月28日、二松学舎大学が開催した国際シンポジウム「東アジアにおける漢字文化活用の現状と将来―日本・中国・台湾・韓国の漢文教育と漢文教科書をめぐって―」(主催:二松学舎大学、共催:財団法人斯文会・漢字文化振興会・全国漢文教育学会、場所:二松学舎大学九段校舎、日付:8月28日ー29日)にて、「漢字が消える日が来るか」と題し、特別講演を行う。
9月12日、小田実に『日本人の精神』贈呈の感謝を伝えるはがきを送る。
10月10日、伊賀上野市で「芭蕉における即興と改作」を講演。鍵屋の辻の店主・長家陽子に俳句「芭蕉と即興詩を致す芭蕉祭の日に」と日付「平成十六年十月十日」付きの色紙を贈る。
11月16日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第2回《シモン・ボッカネグラ》)を講演。同日、学校法人上野学園主催の特別公開講座「司馬遼太郎を思う」開催。

2005(平成17)年
83歳

1月3日、下田の土屋典康宅を訪問。下田で夕食。
1月9日、ドナルド・キーン送別会が東急本店8階シェ・松尾にて催される。
1月10日、11:00成田発NH航空010便でニューヨークへ。前田良和が見送る。
1月、「渡辺崋山」を「新潮」に連載(2006年2月まで)。
2月15日、「渡辺崋山」の原稿が完成。翌日(16日)付の小田実への書簡にて完成の報告をする。
2月25日、『私の大事な場所』中央公論新社刊(中公文庫版は2010年8月25日刊)。
6月8日、15:25にNH航空009便でニューヨークより成田着。前田良和出迎え。
6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。
6月28日、小田実に手紙を書く。BBCで放送される『玉砕』の英訳版(ティナ・ペプラー脚本)について言及。
7月22日、自宅にて読売新聞編集委員・森太の取材(日本兵の日記について)を受ける。内容は、8月15日発行の『読売新聞』(朝刊)に掲載(「戦後60年・戦場の手記(6) 自分たちと同じ「人間」がいた…(連載)」)。
7月26日、軽井沢の永井家別荘で、永井美智子、前田良和らと夕食。
7月27日、体調を崩し、別荘(キーン家別荘)で休養。永井美智子、前田良和らと星野温泉村民食堂で夕食。18:30頃帰宅。
7月28日、11:04軽井沢発あさま512号(5-13DE)で12:10上野着。前田良和とともに聖路加国際病院へ向かい、8月4日まで検査入院。
8月4日、聖路加国際病院を退院。
8月6日、ドナルド・キーンによる英訳版『玉砕』を読んだイギリスのラジオ・ドラマ作家、ティナ・ペプラー脚本のラジオ・ドラマ「Gyokusai」がBBCワールド・サービスにて放送。
8月17日、10:30~聖路加国際病院の神経内科の予約再診、泌尿器科の診察。前田良和と銀座・大志満で昼食。
8月20日、10:10に新宿駅・山手線ホームで前田良和と待ち合わせ。11:00~和田堀廟所にて、嶋中雅子一周忌。 12:30~新宿・野村ビル48階「桃里」へ。 
8月31日、09:30~聖路加国際病院泌尿器科の予約再診。前田良和と京橋・京ずしで昼食。
8月、下田の土屋典康宅を訪問。
9月14日、10:30~聖路加国際病院神経内科の予約再診、11:00~泌尿器科の予約再診。銀座・胡蝶庵で昼食後、14:00~前田良和と吉井画廊に立ち寄り、絹谷幸太彫刻展 「愛・生命・石」を見る(吉井氏在廊)。
10月10日、田原市に到着。伊良湖ガーデンホテル(現:伊良湖リゾート&コンベンションホテル)に宿泊。
10月11日、13:30〜田原市博物館で開催された「特別展 渡辺崋山・椿椿山が描く人物画ー19世紀の迫真(レアリスム)に出会う」(主催:田原市・田原市博物館・財団法人崋山会・中日新聞社、後援:愛知県教育委員会・NHK名古屋放送局)の特別記念講演として「渡辺崋山と周囲の人々」を講演(場所:崋山会館)。また同日刊行の『崋山会報』(15号)に「これからの崋山研究の課題」掲載。
10月12日、09:00~聖路加国際病院泌尿器科の予約再診、10:30~神経内科の予約再診。前田良和と銀座・ほり川で昼食。
10月22日、9:30~「第15回日本研究国際セミナー2005 The Fifteenth International Seminar on Japanese Studies 2005 日本近代文学の回顧と展望―21世紀を迎えて―」(主催:福岡ユネスコ協会・国際交流基金、後援:(財)石橋財団・福岡県/市教育委員会、場所:福岡市・メルパルク福岡)に参加し、基調講演「私と日本現代文学―その回顧と展望―」を担当する。
11月9日、09:30~聖路加国際病院泌尿器科の予約再診、10:30~神経内科の予約再診。前田良和と京橋・伊勢広で昼食。
11月12日、神奈川大学外国語学部設立40周年・国際文化交流学科新設記念国際シンポジウム・記念講演「世界から見た日本文化―多文化共生社会の構築のために」(主催:神奈川大学外国語学部・神奈川大学人文学研究所、協賛:神奈川大学人文学会、場所:神奈川大学横浜キャンパス・16号館セレストホール)において、「日本の秘められた文学」という演題で講演(司会:水野晴光)。
11月23日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第3回《イル・トロヴァトーレ》)を講演。
11月24日、学校法人上野学園主催の特別公開講座「日本文化のさまざまの特質」開催。
11月30日、『思い出の作家たち 谷崎・川端・三島・安部・司馬』松宮史朗訳、新潮社刊行。
11月26日、金剛能楽堂で開催された「京都府国際センター第10回国際文化フォーラム」にて、「国際化時代における京都文化の役割」を講演。
12月10日、Vietnam Airlines VN955便で成田を出発、ベトナム・ハノイ着。
12月10-12日、ハノイの Sofitel Plaza Hanoi に宿泊。
12月12日、Vietnam Airlines VN845便でハノイ出発、カンボジア・シェムリアップ着。座席は17C(SEQ.NO. 65)。アンコールワット3デイズパスポート(12月13-15日まで)を購入。
12月14日、Vietnam Airlines VN822便でシェムリアップ出発、ベトナム・ホーチミン着。
12月15日、Vietnam Airlines VN950便でホーチミン出発、成田着。
12月28日、09:00~聖路加国際病院泌尿器科の予約再診、09:30~神経内科の予約再診(前田良和付き添い)。
クルーズ船飛鳥Ⅰにて講演。

2006(平成18)年
84歳

1月4日、下田の土屋典康宅を訪問。蓮台寺吉田松陰寓寄処を見学、味菜で食事。
1月10日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。前田良和見送る。
1月、「私と20世紀のクロニクル」を読売新聞・土曜版に連載(角地幸男訳、1月14日から12月23日まで)。
2月、ニューヨーク:ドナルド・キーン日本文化センターで、Anthology of Japanese Literature 出版50周年記念会。コロンビア大学での教え子たちが参集。
2月、2005年11月26日に金剛能楽堂で開催された「京都府国際センター第10回国際文化フォーラム」での講演「国際化時代における京都文化の役割」の内容を収録した『第十回国際文化フォーラム』(京都府国際センター)が刊行。
5月27日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「戦後の日本文学―三島由紀夫を中心に―」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月1日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「松尾芭蕉とその俳句」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月5日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「ドナルド・キーンのオペラ講座―ヴェルディの椿姫―」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月13日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着。前田良和出迎え。
6月18日、17:00に森タワー51階・六本木ヒルズクラブ展望ロビーに集合。17:30~クラブ内和食レストラン・百味庵にて84歳の誕生日をお祝い。庄司薫ら出席。20:30~展望ロビーへと戻りバースデーケーキを食べる。
6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。
7月5日、10:00~聖路加国際病院神経内科の予約再診。前田良和付き添い。
7月7日、岩手日報主催「平泉文化シンポジウム」に参加する途中で、中尊寺を訪問。
7月21日、小田実・玄順恵夫妻に暑中見舞いのはがきを出す。
9月6日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診。前田良和付き添い。
9月18日、アルカディア市ヶ谷私学会館にて行われた宗左近の偲ぶ会に出席。
9月28日、法政大学(大学院棟601教室)にて、法政大学大学院私小説研究会のインタビューを受ける。
10月11日、10:30~聖路加国際病院神経内科の定期健診。前田良和と京橋・深町で昼食。
10月16日、18:00~神楽坂・弥生にて、名誉都民顕彰の受賞をお祝い。
10月、2006年度東京都名誉都民。東京都北区名誉区民。
11月、秋山虔、梅原猛、瀬戸内寂聴、千玄室らとともに「源氏物語千年紀」のよびかけ人となる。
11月6日、新宿文化センターで行われた「上方文化を遊ぶ ドナルド・キーンと茂山狂言」( 主催 :「上方文化を遊ぶ」 実行委員会、共催:読売新聞社、後援:中央公論新社)東京公演で狂言の魅力を紹介。平野啓一郎と三島や谷崎らについて対談。鶴澤淺造(本名:上原誠己)を知る。
11月7日、第一回「さろん・ど・くだん」で特別講義(場所:山の上ホテル別館レストラン、シェ・ヌー)
11月25日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第4回《仮面舞踏会》)を講演。
12月6日、10:30~聖路加国際病院神経内科の定期 健診。前田良和付き添い。
12月8日、18:30~前田良和らと会食(場所:千代田区第二秩父屋ビル・こうしんほう)。
12月15日、16:00〜『毎日新聞』の記者・藤原章生(森忠彦、カメラマンが同行)によるインタビュー。インタビュー内容は、2007年1月9日刊行『毎日新聞』(夕刊、2面)の「夕刊とっておき 特集ワイド」に掲載。

2007(平成19)年
85歳

1月4日、下田の土屋典康宅を訪問。上原美術館を見学、味菜で食事。
1月6日、『日本経済新聞』に「宍喰の陶工―日本文学者ドナルド・キーン氏(交遊抄)」が掲載される。
1月9日、18:30~ドナルド・キーン送別会が渋谷マークシティ4階・御蔵で催される。
1月10日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。前田良和見送る。
2月20日発行の『件』第8号(件の会)に、第一回「さろん・ど・くだん」(場所:山の上ホテル別館レストランシェ・ヌー、日時:2006年11月7日)での特別講義の内容が収録される。
3月20日、『渡辺崋山』(角地幸男訳)新潮社刊(英文版:Frog in the Well: Portraits of Japan by Watanabe Kazan, 1793-1841. New York: Columbia University Press, 2006)。
3月31日、2005年11月12日に行われた神奈川大学外国語学部設立40周年・国際文化交流学科新設記念国際シンポジウム・記念講演「世界から見た日本文化―多文化共生社会の構築のために」(主催:神奈川大学外国語学部・神奈川大学人文学研究所、協賛:神奈川大学人文学会、場所:神奈川大学横浜キャンパス・16号館セレストホール)における講演内容をまとめた報告集『神奈川大学人文研究叢書23 世界から見た日本文化―多文化共生社会の構築のために』が刊行(神奈川大学人文学研究所編、御茶の水書房刊)。なお、演題は「世界の中の日本文学」と改められている。また、同日発行の『私小説研究』第8号(法政大学大学院私小説研究会)に、インタビュー「私小説は未来のために」(日時:2006年9月28日、場所:法政大学大学院棟601教室、聞き手:法政大学大学院私小説研究会)が掲載される。
4月11日、20:00過ぎに、グリニッジ・ビレッジの歩道にある低い階段の最後の一段を踏み外して足を骨折。
4月12日、足の骨折に気づかないまま、講演のためロサンゼルスへ。
4月14日、前日から足の痛みがひどくなり、車いすでケネディ空港へ。骨折と診断され、ギブスをはめる。その後、オクタビオ・パスと林屋エイ吉共訳 『奥の細道』のお祝いの会 (場所・メキシコ)を欠席し、クルーズ船・飛鳥乗船も中止となる。
4月20日、09:10~前田良和と電話。足の怪我の様子について聞かれる。
7月4日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着。前田良和出迎える。
7月5日、18:30~上野・精養軒グリルフクシマにて、85歳誕生日のお祝い。
7月10日、『私と20世紀のクロニクル』(角地幸男訳)中央公論新社刊(英文版:Chronicles of My Life: An American in the Heart of Japan、New York: Columbia University Press、2008年)。
7月18日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診。前田良和付き添い。
7月27日、18:30~日本橋・丸善にて『私と20世紀のクロニクル』サイン会。
8月4日、小田実の告別式に評論家・加藤周一らと参列。
8月8日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。11:00~伊藤貴和子、前田良和と丸の内ホテル7階・椿壽にて昼食。
8月12日、茗荷谷の茗渓会館で行われた「小西甚一先生を偲ぶ会」に出席。芳賀徹とともにスピーチを行う。
9月5日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。
10月13日、早稲田大学(大隈講堂)にて催された「新しい文化学構築に向けて―創立125周年記念講演会・シンポジウム記録―」にて「日本文学と世界」講演。鳥越文藏らとのシンポジウムにも参加。
10月17日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。京橋・柿の木にて昼食後、モリヤ、明治屋、大丸へ。
10月25日、東洋大学で開催された「キャリア形成を考えるための特別講演会」第3回にて、「世界の中の日本」を講演。
10月30日、早稲田大学国際会議場井深大記念ホールにて開催された国際シンポジウム「角田柳作―日米の架け橋となった“Sensei”―」にて「角田先生と私」を講演(11:30~12:30)、パネルディスカッション「角田柳作が語りかけるもの」にも参加(14:45~17:00)。なお、10月20日~11月30日まで早稲田大学創立125周年記念「角田柳作展」開催。
10月、SWET newsletter(No.117)の ‘Wordsmith Extraordinaire Remembering Edward G. Seidensticker’ にエドワード・サイデンステッカーへの追悼文を寄せる。
秋、ジャン=ノエル・ロベールのフランス学士院碑文文芸アカデミー会員選出にともない、会員制服に合わせて佩用する剣を贈呈するための委員会の委員となる。
11月1日、13:30~「源氏物語千年紀」プレイベント「華麗なる源氏物語の世界―序章―」(主催:源氏物語千年紀委員会、場所:岡崎・京都会館第2ホール)にて記念講演(演題:「源氏物語と私」)。
11月4日、「サイデンステッカーさんを偲ぶ会」(東京・上野精養軒)にて弔辞を述べる。
11月10日、城西国際大学・東芝国際交流財団共催の「世界に映る日本~日本からの発信」(国際講座2007)にて「日本文学は世界でどう読まれてきたのか」を講演(場所:城西大学東京紀尾井町キャンパスB1ホール)。
11月14日、10:30~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。京橋・美々卯にて昼食後、モリヤ、明治屋、大丸(新ビル)へ。
11月18日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第5回《エルナーニ》)を講演。
11月24日、14:00~「司馬遼太郎記念館 連続講演会」(2007年後期第3回)にて、「平城京で出合った司馬さん」を講演。
11月30日、鹿島・KIビル大会議室で行われた、第36回美術講演会で「世界の中の源氏物語」を講演(基調講演)。
12月26日、10:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。
12月、第1回重光葵国際親善賞受賞。
東洋大学客員教授。
杏林大学大学院国際協力研究科より名誉博士号。
7月に発生した新潟県中越沖地震に対する復興支援として「越後国:柏崎 弘知法印御伝記」の復活上演を提案。

2008(平成20)年
86歳

1月4日、下田の土屋典康宅を訪問。爪木崎へ向かい、味菜で食事。
1月9日、18:00~表参道ペローラ・アトランチカにてドナルド・キーン送別会が催され、庄司薫らが出席。
1月10日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。前田良和が見送る。
3月、NARA万葉世界賞選考委員。
4月1日〜、東洋大学顧問(学術研究)に就任。
5月、日本ペンクラブ名誉会員。
6月25日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着(6月15日に到着する予定だったが、歯の手術のため延期)。前田良和出迎える。
7月2日、10:30~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。18:30~表参道ペローラ・アトランチカにて誕生日のお祝い。庄司薫他出席。
7月21日、ホテルオークラの中華料理店で小田実の妻・玄順恵と昼食。
8月6日、下田の土屋典康宅を訪問。上原美術館を見学、味菜で食事。
8月13日、11:00~聖路加国際病院神経内科の定期健診(前田良和付き添い)。12:00~京橋 ・天七で昼食後、 明治屋へ。
8月25日、前日から身体が痛くなり、斑点が出たため聖路加国際病院へ。9月1日まで検査入院。
9月1日、聖路加国際病院を退院。永井美智子、前田良和とともに自宅へ。
9月2日、15:00~「源氏物語千年紀事業」の記者説明会に出席(場所:有楽町電気ビル20階・特派員協会)。
9月3日、10:30~聖路加病院皮膚科の健診。11:00~同病院神経内科の健診。前田良和と銀座アスターで昼食後、東京駅で別れる。
9月6日、12:35成田発アリタリア-イタリア航空787便でミラノへ出発。ベルガモに2泊した後、ヴェネツィアへ。
9月11-12日、「源氏物語」学会に出席。
9月18日、16:30にアリタリア-イタリア航空7786便でミラノより成田着。
9月25日、東洋大学にてインタビュー「ドナルド・キーン氏能楽を語る」(聞き手:教授・原田香織、場所:東洋大学文学部学部長室)。その後文学部教員らと懇談会にも出席。
10月1日、10:00~聖路加病院皮膚科の健診。11:00~同病院神経内科の健診。
10月18日、大妻学院創立100周年記念講演会(場所:大妻講堂)にて「日本文化と女性」を講演。
10月26日、13:30~「源氏物語国際フォーラム」(場所:東京・日経ホール)で「源氏物語と私」を講演。その後、 芳賀徹らとパネルディスカッション「千年紀事業の概要、源氏物語の価値」に参加。
10月28日、文化勲章受章が発表される。14:40~東洋大学にて特別講義「私の源氏物語」(司会:文学部教授・河地修、場所:井上円了ホール)。17:20に帰宅する。
10月31日、大阪で開催された土屋典康の個展へ。
11月、京都国際会議場での天皇、皇后臨席の「源氏物語千年紀記念式典」で「私の『源氏物語』」を講演。11月1日が「古典の日」として宣言される。
11月3日、日本の文学・文化を海外に紹介、欧米での日本文学研究の先導者として多くの研究者を育成したことにより文化勲章を受章し、午前10時半から宮中(正殿松の間)にて親授式及び両陛下への拝謁。
11月4日、宮中にて行われた天皇皇后両陛下主催のお茶会に文化勲章受章者として招かれる。
11月5日、10:00~聖路加病院皮膚科の健診。10:30~同病院神経内科の健診(前田良和付き添い)。
11月20日刊行の『日本文化と女性:大妻学院創立100周年記念講演会講演録』(大妻学院)に、10月18日に催された同講演会の講演内容(演題:「日本文化と女性」)が掲載される。
11月21日、そごう横浜で開催された土屋典康の個展へ。
11月28日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「イタリアオペラとの出会い」(共催:(財)日伊協会・イタリア文化会館)を講演。
11月29日、18:00~東京・ オーデリスド本郷で文化勲章受章を祝う会が催される。
12月10日、10:00~聖路加病院神経内科の健診。10:30~同病院皮膚科の健診。前田良和が付き添い。
12月24日、新宿・中村屋で小田実の妻・玄順恵と昼食(カレー)、その後神田の古本屋へ(別冊『太陽』のバックナンバーを探す?)。
12月26日刊行の『谷崎潤一郎交友録』(『芦屋市谷崎潤一郎記念館・記念誌09』編集委員会編)に、「谷崎先生の思い出」(聞き取り・たつみ都志)掲載。
12月27日、18:00~栗崎コーポレーション会長・栗崎康平主催の「ドナルド・キーン先生文化勲章受賞お祝いの会」開催(場所:帝国ホテル・セゾン)。

2009(平成21)年
87歳

1月4日、17:00~ドナルド・キーン博士文化勲章受賞祝賀会がホテルオークラ別館・アスコットホールにて開催される(主催:栗崎コーポレーション会長・栗崎康平)。
1月5日、10:30~聖路加病院神経内科の健診。11:00~同病院皮膚科の健診。前田良和付き添い。自宅で『日本の歳時記』(小学館)のインタビューを受ける。インタビュー内容は、『日本の歳時記』(50号、2009年4月刊行)に「俳句のこころ 特別インタビュー ドナルド・キーン 日本の美意識をさぐる」と題して掲載。
1月8日、文化勲章のお祝いの会がホテルオークラ東京(チャイニーズテーブルスターライト)で開かれる。
1月10日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ出発。前田良和が見送る。
1月、ボストン大学大学院の日本文学科で講義。
2月、『荷風全集』(第2次刊行、全30巻・別巻1、岩波書店)のリーフレットに「本全集によせて 荷風と永遠の東京」が掲載される。
3月31日刊行の『第36回 美術講演会講演録』に、同講演会(場所:鹿島・KIビル大会議室、日付:2007年11月30日)での講演内容(演題:「世界の中の源氏物語」)が収録される。
4月1日刊行の『富士山 信仰と芸術の源』(小学館)に、「富士山に寄す」が掲載される(英訳版「Fuji-san」も同時収録)。
5月15日刊行の『「國華清話会」会報』(13号)に、「日本美術のことなど―ドナルド・キーン氏聞き書き―」(聞き手・水尾比呂志)掲載。
5月、ロシア、スウェーデン、ノルウェイ、アイスランドを旅行。
6月23日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着。前田良和が出迎える。
6月、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。
6月、300年ぶりの復活上演を提案した古浄瑠璃「越後国:柏崎 弘知法印御伝記」が越後猿八座により柏崎市で初上演、三味線と語り:越後角太夫(上原誠己)。
6月発行の『螺旋階段』(80号)に、特別寄稿 ‘Izawa Motoichi’(英文)、「井澤元一さんの思い出」(松宮史朗訳)が掲載される。
6月8日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「日本語と私」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月13日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「日本人と日記文学」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月18日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「ドナルド・キーンのオペラ講座「リゴレット」」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
7月1日、同志社女子大学(今出川キャンパス純正館S013)で行われた表象文化学部公開講演会にて「素顔の日本文化 人・ことば・出会い」を講演。
7月2日、18:30~表参道のペローラ・アトランティカにて誕生会。庄司薫らが出席。
7月3日、10:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和付き添い。
7月15日、『日本人の戦争:作家の日記を読む』文藝春秋刊(英訳版:So lovely a Country Will Never Perish: Wartime Diaries of Japanese Writers. New York: Columbia University Press、2010年)。
7月21日、18:30~アイルランド大使夫妻主催の「ドナルド・キーン先生87歳誕生祝」に出席(場所:アイルランド大使館公邸)。

8月1日、11:42上野発あさま569号(座席:5-4BC、6C)で12:44に軽井沢到着。永井美智子、前田良和が同行し、プリンスホテル・ウエストで昼食。
8月2日、12:27軽井沢発あさま519号乗車―12:51長野着(永井美智子、前田良和同行)。13:27長野発長野電鉄乗車―14:10小布施着。竹風堂で昼食後、北斎館、岩松院を巡る。16:34小布施出発―17:16長野着。17:47長野発あさま582号乗車―18:20軽井沢着。旧軽井沢で買い物をした後、プリンスホテル・ウエストのロッジで夕食。
8月3日、10:56軽井沢発あさま520号(座席:5-10DE)乗車―12:06上野着。前田良和が同行。
8月5日、14:30~虎の門病院神経内科の健診。前田良和、上原誠己が同行。
8月7日、下田の土屋典康宅を訪問。下田循環道路を通る。味菜で食事。
8月13日、18:30~駒込のル・リュタンで永井美智子、前田良和らと食事会。
9月14日、18:30~駒込のル・リュタンで永井美智子、前田良和らと食事会。
9月16日、14:30~虎の門病院神経内科の診察を受ける。前田良和同行。
9月23日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ(ドバリー夫人の追悼会出席のため)。
10月4日、14:10にNH1051便でホノルルより成田着。
10月11日、「第18回全国山頭火フォーラム in 松山 2009」(10月10日ー10月12日)にて、特別記念講演「松山ゆかりの文人達 子規、漱石、遼太郎、そして山頭火」(場所:子規記念博物館)を行う。
10月12日、山頭火一草庵、砥部焼伝統産業会館、窯業団地・陶里が丘(とうりがおか)の「春秋窯」を訪れ、絵付けに挑戦。その後、内子町八日市保護地区、内子座を見学する(その様子は、『俳壇』2010年3月号の土肥あき子「にっぽん俳句風土記 吟行ガイド⑪砥部・内子」に掲載)。
10月21日、15:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和同行。
10月27日、18:30~梅の花(上野広小路店)で永井美智子らと食事会。
10月29日、18:00~シンポジウム「日本文化と“マダマ・バタフライ”~新国際版・世界初演に期待して~」(主催:NPOみんなのオペラ・イタリア文化会館・プッチーニフェスティバル財団、後援:国際交流基金・読売新聞社・日伊協会、場所:活水学院ラッセル記念館 長崎)にパネリストとして参加。
10月31日、14:00~シンポジウム「日本文化と“マダマ・バタフライ”~新国際版・世界初演に期待して~」(主催:NPOみんなのオペラ・イタリア文化会館・プッチーニフェスティバル財団、後援:国際交流基金・読売新聞社・日伊協会、場所:イタリア文化会館アニエリホール(372席))にパネリストとして参加。
11月3日、山陰文芸協会創立15周年・山陰文学学校・松江市民大学公開講座「ドナルド・キーン氏講演会」(場所:松江市総合文化センター プラバホール)で「私と20世紀のクロニクルーー日本文学に魅せられた人生」講演。
11月14日、行吉学園創立70周年記念神戸女子大学古典芸能研究センター特別講演会「平家の魅力を神戸から―ドナルド・キーン先生をお迎えして―」(場所:神戸ポートピアホテル内ポートピアホール)で、「平家と日本文学」と題し記念講演を行う。また、パネルディスカッション「「平家物語」をめぐって」に参加。その他のパネルディスカッション参加者は、鳥越文藏、高橋昌明、アン・ケーリ、阪口弘之、加藤隆久(コーディネーター)。講演内容等は、『行吉学園創立70周年記念神戸女子大学古典芸能研究センター特別講演会記録 平家の魅力を神戸から』(神戸女子大学古典芸能研究センター、2010年11月)に掲載。
11月18日、15:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和同行。
11月21日、15:25~16:30「三島由紀夫文学館開館10周年記念フォーラム」(場所:清渓)にて「三島由紀夫の演劇」を講演。同フォーラムでは美術家・横尾忠則も「三島さんと会った日々」講演。
11月28日、「日本発のエコ・フィロソフィを求めて」(主催:東洋大学「エコ・フィロソフィ」学際研究イニシアティブ(TIEPh)、共催:サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)、後援:読売新聞東京本社、東洋大学共生思想研究センター、場所:東洋大学井上円了ホール)にて基調講演「日本文学に現れた自然観について」を行う。
12月2日、18:30~とんかつまい泉(青山本店)で永井美智子らと食事会。
12月12日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第6回《リゴレット》)を講演。
12月16日、14:30~虎の門病院神経内科の健診。前田良和同行。

2010(平成22)年
88歳

1月3日、下田の土屋典康宅を訪問。上原美術館を見学、味菜で食事。
1月7日、18:00~表参道ヒルズ3階の洋食・MIYASHITSAにて送別会。庄司薫ら出席。
1月8日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。
3月、ベルリン:ブランデンブルグ学士院での「三島由紀夫シンポジウム」に出席、「三島とラシーヌ」を講演。
3月31日、2009年11月14日に行われた行吉学園創立70周年記念特別講演会「平家の魅力を神戸から―ドナルド・キーン先生をお迎えして―」(場所:神戸ポートピアホテル内ポートピアホール)の講演内容を収録した『神戸女子大学古典芸能研究センター紀要』3号(神戸女子大学古典芸能研究センター)が刊行される。
5月14日、ニューヨークからボストンへ。The JapanSociety of Boston より、JOHN E. THAYER, III AWARD を受賞。
5月15日、ボストンからロンドンへ。
5月16日、ロンドンからバルセロナへ。バルセロナから、クルーズ船飛鳥Ⅱに乗船。
5月23日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「ドナルド・キーン、源氏物語を語る」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
5月28日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「近代日本文学の誕生」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月2日、クルーズ船飛鳥Ⅱにて「プッチーニの『トスカ』」を講演(場所:ハリウッドシアター・6デッキ)。
6月3日、クルーズ船飛鳥Ⅱがニューヨークに到着。
6月11日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着。前田良和が出迎える。
6月18日、米寿の祝いが表参道・青山ダイヤモンドホール(1階・ダイヤモンドルームⅠ)で催される。
6月23日、西武池袋本店で開催された土屋典康の個展へ。
6月27日、13:30~第2回NARA万葉世界賞贈呈式に出席し、14:45~記念講演(演題:「万葉集の翻訳」)を行う(場所:県立奈良万葉文化会館企画展示室)。橿原ロイヤルホテルに宿泊。
7月12日、11:35成田発NH201便でロンドンへ。
7月21日、ロンドンの交差点で車と接触し転倒。腰を痛める。
7月22日18:00~19:30、大英博物館のThe Steavenson Lecture Theatreにて催された、日本財団主催のカーメン・ブラッカー(Carmen Blacker)先生追悼講演会にて講演。
7月24日、15:20にNH202便でロンドンより成田着。
8月3日、10:00~虎の門病院神経内科の診察。腰のレントゲン写真撮影。前田良和が同行。
8月17日、08:45に前田良和が西ヶ原のマンションに迎えに来る。虎の門病院で診察を受ける(レントゲンに異常は無し)。その後東京駅の大丸12階・更科で永井美智子と三人で昼食。14:04東京発のあさま527号(8号車10-B・C・D席)で前田良和、永井美智子とともに軽井沢へ。15:14に軽井沢着。タクシーで、永井家の別荘へ向かう。星野温泉のレストランにて、永井家の家族、前田良和と夕食。
8月18日、朝に前田良和、永井家の家族とドナルド・キーンの別荘へ。永井美智子の孫が通う陶芸教室を経由し、セゾン現代美術館で昼食。その後、軽井沢高原文庫、メルシャン軽井沢美術館を見学し、村民食堂で夕食。
8月19日、10:56軽井沢発―12:06上野着のあさま520号(5号車6A・B席)で、前田良和とともに東京へと帰る。
8月24日、07:30~腰痛が再発したため虎の門病院へ。08:30~診察(坐骨神経痛と診断)。
8月31日、18:00~駒込・Le Lutinにて永井美智子らと食事会。
9月14日、10:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和付き添い。
10月12日、10:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和付き添い。
10月15日、ライシャワー先生生誕100周年記念祝賀会(場所:東京・虎ノ門のホテルオークラ東京)にて祝辞を述べる。
10月16日、15:25~「東洋大学文化講演会 in 姫路」(主催:東洋大学、共催:東洋大学附属姫路高等学校、後援:姫路市、場所:姫路市市民会館大ホール)にて、「私の源氏物語」講演。
10月26日、14:00~第5回安吾賞発表会(場所:ホテルニューオータニ・ガーデンコート5階「シリウスの間」)。
10月31日、13:00~古浄瑠璃「越後国:柏崎 弘知法印御伝記」東京公演実行委員長として「ドナルド・キーン先生と越後猿八座を囲む会」に出席。浜離宮朝日ホールで上演。17:30~記念パーティー(場所:有楽町電気ビル20階・日本外国特派員協会(プレスクラブ))。
11月2日、17:45~グロリアクラブ特別例会にて「谷崎潤一郎と私」を講演。18:30~お茶会(場所:新宿区雄松堂書店5階・ミーティングルーム)。
11月16日、10:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和付き添い。
11月23日、徳島県四国大学で「私と日本文学」を講演。
11月24日、徳島市内から電車で宍喰に到着。梅田純一宅で穴喰の友人達と食事。文化勲章・安吾賞(第5回)・米寿のお祝いをする。
11月25日、穴喰図書館へ向かう。穴喰からバスで帰る。
12月1日、18:30~第5回安吾賞授賞式に出席(場所:りゆーとぴあ新潟市民芸術文化会館劇場)。20:30~海鮮亭・羅言にて懇親会。
12月5日、NPO法人日本ヴェルディ協会主催の講演会にて「ヴェルディを語る」(第7回《運命の力》)を講演。
12月14日、10:00~虎の門病院神経内科の健診。前田良和付き添い。
12月18日、18:00~田原町・ジャルディーノにて永井美智子らと夕食会。
12月10日、10:40~12:10、東洋大学文学部特別授業(6211番教室)。

2011(平成23)年
89歳

1月、「正岡子規」を『新潮』に連載(角地幸男訳、12月まで)。
1月6-27日、腎臓の機能低下による重症の通風で築地の聖路加病院に3週間入院。
2月3日、10:15~聖路加国際病院の健診。12:30~ホテルオークラ・テラスレストランにて送別会。大崎磐夫、角地幸男ら出席。
2月5日、11:00成田発NH010便でニューヨークへ。上原誠己、前田良和らが見送る。
2月25日、2010年に文化功労者として顕彰された細江英公の祝賀会が開催され、代理として上原誠己が出席。
3月11日、東日本大震災のNHK配信映像を、ニューヨークの自宅テレビで終日見る。
4月22日、ニューヨークで日本国籍取得決意を表明。
4月26日、コロンビア大学名誉教授を退官、最終講義(能について)。
4月27日、11:53頃テレビ朝日で最終講義が取り上げられる。19:19頃、NHKニュース7の”愛する日本へ”に出演。
6月7日、文藝春秋の編集者、曽我麻美子がニューヨークの自宅でインタビュー。
6月9日、曽我麻美子とともに、リンカーン・センター近くの映画館にてウディ・アレン『ミッドナイト・イン・パリ』を鑑賞。
6月29日、NHK「クローズアップ現代」で「我が愛する日本へ:ドナルド・キーン89歳の決断」(聞き手:国谷裕子)放映。
7月7日、18:00頃上原誠己らとニューヨークのLa Boite en Boisで食事(Pre Theater Dinnerを注文)。その後、20:00~メトロポリタン歌劇場でマリインスキー・バレエ団のバレエを観る。
7月8日、14:30頃に上原誠己と国連を見学。AUDIO TOURS(オーディオ・ツアーズ)に参加。国連内ではがきを書き、投函。17:30頃からはジャパン・ソサエティーを訪問。その後、バスで地下鉄50丁目へ向かい、その後116丁目のレストラン・COMMUNITY FOOD&JUICEで食事(19:00~)。MORTON WILLIAMS(スーパーマーケット)で買い物をした後、帰宅(20:00頃)。
8月27日、引越しの準備を進める。
8月29日、引越し業者が家を訪れる。正午に健康診断、その後グリニッジ・ヴィレッジまで歩き、写楽で寿司定食を食べる。MoMAを訪れ、コロンバスサークルのRobertで夕食をとった後、リンカーン・センターまで歩き、オペラハウスの中庭(野外)で上映していたオペラ映画を観る。
8月30日、引越し業者による荷物の運び出し作業開始。昼食はZABAR’Sのパンとスープ。メアリー・リチー(映画評論家ドナルド・リチーの前妻)、エミー・ハインリック(コロンビア大学図書館の先代館長)が別れの挨拶に訪れる。ニューヨーク最後の夕食はフィレミニオン・ステーキ(手料理)。また同日発行された『杏林新聞』第6号に、特別寄稿(「苦しみの中にこそ希望がある」)が掲載される。
8月31日、日本永住のため30年以上住みなれたニューヨークのアパートを引き払う。09:00頃に家を出発し、日本行きの飛行機に乗り込む。
9月1日、15:25にNH009便でニューヨークより成田着。東京都北区広報課・横山あゆみらに出迎えられる。7ヶ月ぶりに東京の自宅へと戻る(永井美智子が家を整えて待つ)。近所の中華屋・エルミタージュ香味で炒飯を食べ、帰宅した際NHKのニュースで自身が取り上げられているのを観る。同日、東洋大学より名誉博士号を授与される。
9月2日、06:00頃に目が覚める。郵便物の整理や打ち合わせに追われる。
9月5日、下田の土屋典康宅を上原誠己と訪問。
9月10日?、駒込・Le Lutinで永井美智子らと夕食会。
9月11日、平泉・中尊寺で行われた東日本大震災物故者慰霊法要後に講演会「「我が思い」を語る」開催(場所:本堂)。講演内容は「復興 信じています」と題し、寺報『関山』17号(2011年11月発行)・28号(2023年2月発行)に掲載。
9月13日、平泉の毛越寺にて平野啓一郎と対談。
9月14日、日本外国特派員協会(FCCJ)で講演(Book Break)。ヘンリー・スコット・ストークスが司会を務める。
9月16日、「現代のグローバル化社会における日本の伝統文化・思想の意義について」をテーマに特別授業(場所:東洋大学白山キャンパススカイホール)。授業の内容は、東洋大学創立125周年記念番組「大学変革時代への挑戦」(全3話、放送局:CS放送・朝日ニュースター、日時:10月2・9・16日)にて放送される(※29日に3話一挙放送)。
9月23日、松山市立子規記念博物館にて記者会見。野志克仁市長と面会。
9月24日、「子規博特別講座秋季子規塾」(主催:松山市教育委員会、施設運営・管理:株式会社レスパスコーポレーション、場所:松山市立子規記念博物館4階講堂)にて、「『正岡子規』を語る」を講演。参加者約500名。講演の概要は、松山市立子規記念博物館『子規博だより』(30巻4号)に掲載。
9月27日(14:00)、東京法務局(九段下)に帰化申請書類を提出。
10月11日、14:46上野発やまびこ65号で中尊寺へ。
10月12日、瀬戸内寂聴と平泉の中尊寺で「日本人の強さ、日本の美」をテーマに対談。
10月15日、13:00~「傘寿記念公演 万作を観る会」(場所:国立能楽堂・S席 正面席7列11・12番)に参加。当日の演目は『翁 火打袋風流』、『舞囃子 高砂 八段之舞』、『狂言 末廣かり』、『語 奈須与市語』、『狂言 千切木』。公演パンフレット『万作を観る会 野村万作 傘寿記念公演』には、「万作さんの過去・現在」(2005年公演パンフレットの再録+加筆)が掲載される。
10月16日、BS-TBSでドキュメント「ドナルド・キーン先生日本人となる」放映。
10月19日、仙台にて共同取材。仙台市内で行われた東北復興イベント「東北みらいづくり Week with Hitachi」と同時開催された「日立 uVALUE コンヴェンション仙台」のシンポジウム第2部特別講演として「『奥の細道』と私」を講演。
10月24日、アート引越センターに寄り、ニューヨークから引っ越しの荷物を受け取る。Japan Society から LIFETIME ACHIEVEMENT AWARD を受賞。
10月27日、北区立中央図書館への書籍寄贈に伴う贈呈式が開催される。
10月29日、講演会・シンポジウム「ドナルド・キーン氏 鎌倉を語る 日本文化の過去・現在・未来~鎌倉の歴史から学ぶもの~」(主催:鎌倉世界遺産登録推進協議会、共催:神奈川県・横浜市・鎌倉市・逗子市世界遺産登録推進委員会、場所:鎌倉生涯学習センター)に参加し、「私と鎌倉」を講演。講演後には、鎌倉大仏客殿にて懇親会。住職をはじめ約50人が参加。
11月1日、黒姫にてC・W・ニコル、養老孟司と鼎談。
11月26日、名誉博士称号授与式に伴い、東洋大学にて「王朝の美意識」と題し、記念講演会を行う(場所:東洋大学白山キャンパス5号館・井上円了ホール)。
12月10日、日本ヴェルディ協会主催の講演会(場所:上野)にて、「ヴェルディを語る」(第8回《オテッロ》)を講演。
12月22日から『ドナルド・キーン著作集』(新潮社、全15巻・別巻1巻)の刊行が開始。『ドナルド・キーン著作集』のパンフレットには、紹介文「書きたかったのは、日本文学の喜びを教えるガイドブック」が掲載される。
12月24日、駒込・Le Lutinで永井美智子らと夕食会。
12月30日、聖路加国際病院に入院(~1月5日まで)。
Columbia College TODAY(Volume 39 Number 2, Winter 2011-12)に’Sensei and Sensibility’ 掲載。

80代